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英会話を習得する上で意外なカギになるのが「筋力」です。日本人の発音がネイティブに通じない最大の原因は、言葉そのものよりも「声の小ささ」や「息の弱さ」であることが多いのです。声の大きい人が不完全な英語を喋っても通じやすいのは、息を吐き出す力が強く、音がしっかり相手に届くからです。それに日本語の発音と英語の発音は全く違うものなので、顔周りの使う筋肉も変わってきます。日本語は母音をはっきり発音しますが、英語は子音の発音がとても大事で、いかにクリアに発音できるかがポイントになってきます。日本人は息を吐く力だけでなく、舌や顔の筋肉も不足しています。英語の発音では、舌に力を入れてスプーンのような形にしたり、唇を使って発音する音も多く、日本語の何倍も顔周りの筋肉を使います。日本語はあまり上唇を動かさずに話すのに対し、英語圏の人は上唇を上げて歯を見せながら話します。欧米人が子供の頃から歯の矯正やメンテナンスに力を入れているのは、喋る時に歯が見えやすい言語だからかもしれません。「お腹」「舌」「口」「顔」の筋肉を英語仕様に鍛えるだけで、ネイティブに通じやすくなり、コミュニケーションをとるのが楽しくなってきます。その英語を話すための筋肉は、実際に声に出して話す事でしか鍛えられません。英会話は、子供が大人の発音をまねて言葉を覚えていくように、まねることから始まります。ネイティブスピーカーの言葉をどんどんまねて実際に発音し、何度も復唱するようにしましょう。スピーキングの方法としては、聞こえてきた音声に対して、後から追うように発声していく「シャドーウィング」と、もとの音声にかぶせて発声し、全く同じタイミングで発声する「オーバーラッピング」があります。どちらも何度も繰り返し行うことで、正しい発音やアクセント、英語の「間」の取り方やイントネーション（抑揚）の違いも分かるようになってきます。英会話初心者は文法構造にあまり縛られないで、とにかく「喋る」ことに集中して学習を重ねることが大切です。